京セラやKDDIの創業者で、経営破綻したJAL再生の立役者でもある
稲盛和夫さん
JAL再生の切り札は、この「京セラフィロソフィ」
稲盛和夫さんの生き方そのものが本書です。
盛和塾生として、何度も読んできた本書
自分の理解力と実践力不足で、定期的に読み返しています。
2021年のテーマ、肝に銘じておきたい部分をピックアップしていきます。
●ピックアップ
・利他の心で判断すると「人によかれ」とおいう心ですから、まわりの人みんなが協力してくれます。
また視野も広くなるので、正しい判断ができるのです。
よりよい仕事をしていくためには、自分だけのことを考えて判断するのではなく、
まわりの人のことを考え、思いやりに満ちた「利他の心」に立って判断すべきです。
トレーニングされていない人間が直感的に判断を下す場合、たいてい「本能」の部分で物事を考えている。
本能とは、われわれの心を形成している基本的な部分で、自らの肉体を守ることを最優先とする心です。
自分自身にとって有利になるように行動しようとする、あるいは考えようとするこころで、
人によかれと思う「利他の心」の対極にくるものです。
高い目標を達成するには、まず「こうありたい」という強い、持続した願望をもつことが必要です。
新製品を開発する、お客様から注文をいただく、生産の歩留まりや直行率を向上させるなど、
どんな課題であっても、まず「何としてもやり遂げたい」という思いを強烈に描くのです。
純粋で強い願望を、寝ても覚めても、繰り返し繰り返し考え抜くことによって、
それは潜在意識にまでしみ通っていくのです。
このような状態になったときには、日頃頭で考えている自分とは別に、
寝ているときでも潜在意識が働いて強烈な力を発揮し、その願望を実現する方向へと向かわせてくれるのです。
「私は人生をこう生きたい」「私は会社をこうしたい」ということを、強く、継続して思い続けるということです。
そうすることによって、初めて潜在意識にまで願望を透徹させることができるのです。
このような潜在意識を日常的に使えるようにするには、強く持続して意識し、覚え込ませるようにしなければなりません。
つまり、繰り返し繰り返し行って、潜在意識に浸透させていくのです。
仕事のことで、四六時中「有意注意」で、ど真剣に考えていると、
思いもかけない場面で潜在意識が働いて、すばらしい着想が得られるのです。
そのようなひらめきは核心を突いていて、今まさに自分が遭遇している問題を一気に解決してくれるものがほとんどです。
この「潜在意識にまで透徹する強い持続した願望をもつ」ということは、
真剣に繰り返し考え続けることさえ心掛ければ、誰にでもできることなのです。
潜在意識を使う使わないはそのプロセスの一つでしかなく、
「どうしてもこうありたい」と願えば、それは必ず実現するのです。
善とは、普遍的に良きことであり、普遍的とは誰から見てもそうだということです。
自分の利益や都合、格好などというものでなく、自他ともにその動機が受け入れられるものでなければなりません。
また、仕事を進めていく上では「私心なかりしか」という問いかけが必要です。
自分の心、自己中心的な発想で仕事を進めていないかを点検しなければなりません。
動機が善であり、私心がなければ結果は問う必要はありません。必ず成功するのです。
「善」とは、単純に、良いこと、正直なこと、人を助けること、
優しさ、思いやりのある心、美しいこと、さらにいえば、純粋な心という意味です。
現代は、市場が決めた売値で採算が合うように、技術屋が設計を工夫していかなければならない時代なのです。
値決めが経営の本質であるなら、そのプロセスとして、
仕入れにも責任を持ちます、製造のコストダウンにも責任を持ちます。
値決めを行う瞬間に、もうコストダウンの方法を考えていなければならないのです。
同じ材料を使って、とにかく少しでも安くつくろうというやり方ではなく、根幹から手法を変える。
今まで百円の原材料費でつくっていたものを、5円でつくれないだろうかというくらい
根幹から問い直し、その方法を見つけ出す、これが技術屋なのです。
ただ大発明、大発見をするのが技術屋ではない。そのように技術屋の役割を位置付けたわけです。
こういう業界、こういう業種だったらこの程度の利益率でいいということが常識になっていて、
多くの経営者がその常識にのっとって経営をするからだいたい似たような利益率に落ち着いてしまうのです。
ユニークでキラッと光る経営ができないのは、経営者の多くが常識の範囲内で
しか仕事をしておられないかあらなのだろうと理解しました。
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#経営の原点 #値決めは経営
#中尾隆一郎さん #KPIマネジメント #マネ #STTPS
#年間100冊 #税務・会計本 #専門書除く40冊
#本のまとめ サマリー #レビュー #書評
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P126
古い昔の話です。天気予報を大変よく的中させる乞食がいました。
橋の下に住んでいて、「明日は雨だ」と言うと必ず雨が降るというのです。
ある時殿様がその話を聞いて、「戦をするのに役に立ちそうだ。連れて参れ」
と言って、その者を召し抱えることになったわけです。
ところが、家来になると予想が全く当たらない。
よくよく調べてみると、実は乞食で橋の下に住んでいた頃は、
風呂などに入ったためしがなく、いつも汚れた褌(ふんどし)を着けていた。
すると湿気の多い時に、股の辺りがベタベタするので、
「明日雨かな」と言うと、必ず当たるのだというのです。
きれいな裃(かみしも)でも着せてお城に上げれば、途端に
当たらなくなるのも道理です。
つまり、人には「立場に応じて」というものがある。
大変優秀そうに見えても、なぜその人が優秀なのか、という
実体をよく知っていなければならないのであり、
現場では優秀であったものが管理職に登用したら使いものにならなかった、
ということはあり得るのだと、よくこの昔話を例に引いて話をしました。
〇コメント
適材適所 言うは易く行うは難し
その人の何が、どこが優秀なのか、その源泉を見抜くために
しっかり従業員さんのこと見るのとコミュニケーションがいるのですね。
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P121
ナンバー2をどう育てていくかということにお答えします。
まず、ナンバー2と目する人物と貴方との間に盤石の信頼関係を築かなければなりません。
しかし、まずこちらが信じてあげなければ、信じてもらえません。
したがって、その人の人間性、信頼性を判断するためにも、お互いの人間性を確かめあって、
お互いに信頼できるように話し込んでいくべきでしょう。
P122
有名な呂新吾(ろしんご)の【呻吟語】(しんぎんご)には、
「聡明弁才は第三等の資質なり」とあります。
つまり、頭が良くて、才能があって、弁舌が立つといういうのは
リーダーの三番目の資質であるといっているのです。
第一等の資質とは、「深沈重厚、公平無私」である。
つまり、一番立派な人格とは、常に深く考えて、慎重で、重厚な性格で、
しかも公平無私であるといっているのです。
とかく我々は、大変才能があって、器用に売上が伸ばせる人、
利益がつくれる人を重視しがちですが、そうではありません。
もちろん、才能がなければならないのですが、真のリーダーとは、
集団を守っていくためによく考え、公平無私な心で判断できる人なのです。
人物を見誤ってはいけないのです。
〇コメント
呂新吾の【呻吟語】のリーダーの資質
耳が痛いです。 思わず、能力のある人を優先しがちな自分がいます。
しかし、長い目で見れば、一番大切なのは「公平無私な心」
そのために心を磨き続け、自分を見つめ直す必要があるのですね。
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● 稲盛和夫の実践経営塾 PHP文庫 より
P108
どうせ貴方が継がなければならない事業です。
あてにならない人をあてにして、かりかりしても仕方がないのであり、
片手間にやっていた新規開拓を貴方の手許に取り込んで、
将来自分が頼みとする同世代の部下を育成するのです。
若手人材を全体の中で育てようとすれば必ず摩擦が起きます。
ですから、新規部門の中で若手を育成していくことは、将来のためにとてもよいことです。
P119
できれば自分を超える能力のある人に跡を継がせ、
会社を伸ばしたいというのは道理であります。
しかし、安全に事業を継承することを第一と考えれば、
非常に保守的ではあるかもしれませんが、
心がきれいで、人間として正しいことを貫いていくような
真面目な人物を、やはり選ぶべきだろうと思います。
「仁は人の心なり、義は人の道なり」といいます。
ナンバー2には、部下に対する思いやりと、
トップである貴方に対する思いやりの両方がベースに要りますから、
「仁」「義」「誠実」そういうものがある人が選ばれるべきです。
もし、実は才能面で物足りないのだがという場合でも、
敢えてその人物を選ぶべきだと思います。
ナンバー2の要件として次に必要なのは、会計に明るいということです。
貸借対照表、損益計算書の全部の勘定科目がすべて分かっていなければなりません。
計数に強くなければ、絶対経営はできないからです。
ただし、ここで私が申し上げる会計とは、商法上の会計ではなく、
企業経営をしていくための管理会計学です。
第三の資質として必要なのは、人の話によく耳を傾けることができるということです。
才知に富む人ではないだけに、衆知を集めて物事を決められる人でなければなりません。
二つのタイプの内、どちらに跡を継がせるのかと問われたら、私は手堅い方を選びます。
人当りが良いので部下がついてくる、でも仕事はいい加減、という人は選びません。
経営者というのは、やはり堅くなければなりません。堅い人はいくらか冷たいものです。
しかし、「仕事ができるだけではいかん」と諭し、一緒に勉強していきます。
〇コメント
ナンバー2の3つの要件
1.人柄
2.会計に明るい
3.人の話によく耳を傾ける
これは、ナンバー2だけでなく創業者にも必要ですねと考えさせられました。
私は、人柄と人の話によく耳を傾ける これ、まだまだ磨かないといけないです。
よく耳を傾けて、部下の意見も経営に反映させつつも中小企業の内は
トップダウンでどんどん推し進める!
引っ張るのと、意見に耳を傾けるバランスが必要だと思いました。
従業員さんとの信頼関係の構築にもつながりますね。
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● 稲盛和夫の実践経営塾 PHP文庫より
P98
できない人だけれども、その人の気持ちがどうなのか、ということを
最初に考えました。
その人が真面目で誠実で、何とか会社のために一生懸命働こうと
いうふうに思っているならば、その人を大事にしていこうと思いました。
つまり、その日との心情といいますか、人間性と会社への愛着が
どの辺りにあるかということを、一番に考えて判断してきました。
P102
まず、自分の仕事に大義名分を立てて、どういう意義があるのかを
明文化し、その大義名分に対して皆で燃えていこうとすべきです。
次に、この手紙を読んで、貴方が一番悩んでいらっしゃると
思ったのは、従業員をまとめ上げられないということです。
事業で面白みが出てくるかこないかは、従業員との一体感が
出てくるかこないかにかかっています。
社長が言ったことに皆が諸手を挙げてついてくる。
そのためには、貴方という人間を従業員に訴えていくことが必要です。
人間ができていなくても結構です。
その人たちを貴方の懐に入れて、自分を分かってもらうように
することが大変大事です。
「この社長とだったら、本当にどんな苦労をしても惜しくない」と、
思わせるような人間関係をつくらなければなりません。
それは無制限一本勝負みないなもので、自分の仕事なら、
まず朝から晩まで一生懸命にやることです。
そして、仕事が終わったら車座になって、できるだけお酒を入れて
話をするのです。
お酒が入れば心もオープンになりますから、
間違っている人には「間違っている」という。
自分が間違っていれば認めて直す。
さすれば酒盛りはコミュニケーションの場となり、最高の人間修養の場になるでしょう。
●コメント
経営者とスタッフ間に相互信頼関係があるからお酒の有無は別として
お互いに本音で語り合えるのでしょうね。
酒盛りするから語れるのではなく、まず信頼関係がありきですね。
ではどうやって信頼関係を作っていくのか?
能力よりもスタッフが真面目で誠実か否か?
大義名分を立てて、懸命に経営者が働くから?
自分の足らない点をさらけ出す勇気?
私の課題だらけです。 がんばります!
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● 稲盛和夫の実践経営塾 PHP文庫より
P89
「固定費の増加を警戒する」
社長はよく損益分岐点を図式にして説明をし、
固定費の増大について注意をされた。
固定費の増大となる設備投資には非常に慎重で、
稟議書などもなかなか決裁をされなかったが、
一旦必要と思われたものは驚くほど果敢に決断された。
また、特に人員の増加も固定費の増大となるので非常に
警戒され、特に間接人員の増大については厳しくチェックされた。
P91
「人を増やせばサービス工場が必要かと思います。」と、
手紙に書かれています。
「売上が増えれば経費が増えるのは常識だ」と、やはり思っているのです。
しかし、こういう投資こそ後追いで良いのです。
私が、塾生の皆さんに、「売上を最大限に、経費を最小限に」と、
指導している意味は、「経費を減らして売上を増やす」ということなのです。
貴方は、現状の間接人員と設備で、セールスマンを増やすということを
徹底的に考えるべきです。
常識を破り、会社の体質を変えなければ、決して収益率は向上しません。
●コメント
方法は無限にある! 自分の、世間の常識を疑ってでも
収益性を高めるための努力をすることで会社の体質が変わって
収益性も上がっていく!
本当にその投資が必要なのでしょうか?
このフレ〜ズ 自分の肝に銘じておきます。
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P79
今からちょうどダイナミックな伸び方をしようという時に、
商機を逸するような気がするかもしればせんが、
本当に会社を大きくしようと思うなら、ここで踊り場をつくるべきです。
今時の金融機関なら、資産があっても業績が伸びない会社より、
たとえ資産がなくともパフォーマンスが良く、将来性がある会社に
融資したいと考えているはずです。
利益率を高めて会社の信用をつくり、リザーブした利益で
次の設備投資をしていく方が、はるかに堅実であると思います。
P83
売上から直接コスト、間接コストを引いたものが営業利益になる。
営業利益から営業外収益を引いたものが経常利益になるのです。
健全経営を目指そうとするなら、借入金の返済原資は
償却+税引後利益しかありません。
土地購入の場合は償却がありませんから、銀行借入金でも手持ち資金でも、
要はキャッシュフローが回れば良いのですが、
工場設備は、金利に加え償却がかかってきます。
ですから、貴方が具体的にお兄さんを説得するには、
貴方自身が事業別に損益計算書をつくって、償却と営業利益、
金利と経常利益の増減を把握する必要があるのです。
●コメント
稲盛塾長は、利益の計上の大切さを本当によく仰られます。
今回の抜粋の固定資産への投資の判断
土地 償却ないからキャッシュフローが回ればよい
設備 金利に償却がかかってくる。
この判断基準が、凄いですね。
償却費が計上できるから資金繰りが少し楽になると考えず
利益の計上に重しになるという視点と受け止めました。
アドバイスの基準に加えていきたいと思います。
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P72
中小企業の場合、利益というのは将来の賃上げを保証できる
原資がそこにあるということに過ぎない。
P74
「利なくして商いなし」とも申します。
儲からない事業など、この世にはないのです。
儲からないのは、初めから儲からないと思い込んで
経営している経営者の心に問題があるのです。
P77
「税金は経費と考える」
すなわち「一億円残したかったら、二億円の利益を出す」
これは盛和塾入門の第一番で、盛和塾の原点と
心得ていただきたいのです。
税金を納めまいという姑息なことは絶対思ってはいけません。
そういう会社は永遠に中小企業です。
会社が小さいうえに節税しようと一生懸命考えるから、
ますます会社が小さくなってしまうのです。
●コメント
企業が儲かるのか儲からないのかは
経営者の思いだけ。
本当に儲けたいのなら、必ず儲けられる方法がある。
儲ける前から儲けた後の心配=節税をするので、、、
儲からないだけ!?
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P67
新商品をつくっていかれる企業は、
コストを基準に値付けをしてはなりません。
新商品はその「価値」によってお客様が喜ぶのですから、
使う人がいくらだったら買ってくれるのかという「価値」で
値付けをすべきです。
貴方の失敗は、粗利、グロスマージンがあまり取れない
ような値決めを最初にしてしまったことにあるのです。
値決めというのは非常に大事です。
なぜなら利益が出せるところ、その的を射抜くのは
本当に針の穴を通すぐらい難しいからです。
高すぎてもだめ。安すぎれば売れはしますけれども、
利益が出ないのです。
理想の値段とは、お客さんが許してくれる範囲で
最高の値段でなければならず、それは一点しなないのです。
価格というものは一度決めたら値上げできませんから、
値決めに失敗すると、その後はいくら頑張っても
甲斐がありません。
ゆえに、値決めはトップが決めなければなりません。
コメント:わかっているけど、、、ライバルとの価格競争で思わず・・・
そうならないために製品・サービスの独自性をどう出すのか?
トータルで考える必要がありますね。
JUGEMテーマ:ビジネス
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P62
成果を得るためには、従業員ではなく、
まず貴方自身がそこに行ってすべてを把握しなければなりません。
なぜなら経営では常に、「利は現場にある」からなのです。
経営理念とは、毎日毎日の経営現場における厳しい追求が
行われて初めて生きてくるものであって、トップの現場への
精通なくして理念や社風が先行しても意味がないのです。
P64
トップというものは、誰よりも働き、誰よりも厳しい存在で
なければなりません。
それは、トップ以外に会社に生命を与えられる存在はいないからです。
しかし、そういった厳しい追求を従業員に対して行うと、
人間関係がぎすぎすしてくるのです。
その時初めて、「なぜこんなに厳しくするのか、
なぜこんなに高い要求を従業員にするのか」について、
理由が必要となるのです。
つまり理念や社風です。
コメント:経営トップが現場を精通しているが故に
スタッフにも厳しく高いレベルでの要求が可能となるのですね。
その要求の根源が、経営トップの個人的な要求でなく
経営理念に基づく要求だから現場で人間関係が
ぎすぎすすることなく、共に理念を実現する仲間となれるのですね。
頭では理解できましたが、、、実践 頑張っていきます!
JUGEMテーマ:ビジネス
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P53
経営者は、平常時でも災害時でも、常に正しい判断が
できなければならないのです。
逆に言えば、そういう厳しい、ミスのない判断を
常に強いられているのが我々経営者なのです。
さすれば、直観力、つまり判断力を研ぎ澄ますには
どうすれば良いのでしょう。
中村天風先生は、人間の行動は「有意注意」と「無意注意」の二通りがあるが、
心して自分の意識を注入する、「有意注意の人生」が大切だと説いておられます。
判断とはどんなものでも重要なのであって、日頃いい加減な
判断をしていては、いざ鎌倉と力んでも良い判断は
下せないものなのです。
有意注意の習慣を持って仕事をしているからこそ、
いざという時直感が働くのです。
そのためには、最初の頃はとにかく、「意識を注いで判断するのだ」と、
思い続けるしかないと思います。
P54
判断力を研ぎ澄ますのは毎日毎日の「有意注意」です。
どんな些細な判断でも真剣に、一生懸命考えて下す
習慣によってのみ、判断力、直感力が養われるのです。
P55
私ももともとは恐がりでしたが、真剣勝負の修羅場を
何度もくぐることによって度胸をつけてきました。
これも日頃からのトレーニングが要ると思いますが、
恐怖心というのは、トップだという義務感とか、
もうあとへは退けないという責任感で抑えることができるものなのです。
P56
感謝するという心境になった、ともおっしゃっています。
これも大事なことです。
感謝の思いは人間を利他業の実践へと駆り立てるからです。
利他業の実践は、人間に素晴らしい人生を約束します。
コメント:ど真剣に有意注意な生き方をすることで、
直感力・判断力が養われるのですね。
今日もど真剣に!
また、周りの方々だけでなく、環境にも感謝です。
JUGEMテーマ:ビジネス
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P36
核心をついた悩みは成長の始まりなのです。
P37
人間が一番強くなるのは、執着から解脱した時なのです。
「儲けたい」「偉くなりたい」、これはみな欲望です。
もちろん、この執着、欲望から完全に抜け出すのは
無理ですが、「人を喜ばすために」と考えれば、
その分我欲が引っ込みます。
心が高まっていくのは、実はここからなのです。
P39
目標設定のあり方について悩んでおられることが、
すでに経営者として立派なことなのです。
目標の設定というのは、経営の中でも非常に重要なことであり、
一生懸命に経営していれば、必ずこのような悩みを持たれるはずです。
結論から申し上げれば、経営目標を設定するために適切な手順や基準が
あるわけではありません。
経営目標というものは、そのような形式を問題とするような
ものではなく、経営者の「こうしたい」という強い思いが
表れたものでなくてはならないのです。
そして、経営者は社員全員に「社長が決めたのなら、
いくら無理をしてでも、必ず達成しよう」と
思わしめることができなくてはなりません。
企業というのは人間の集まりであり、経営者の役割というのは、
その人間の集団にいかに生命を吹き込むかということです。
つまり、経営者は、企業を単なる烏合の衆としてではなく、
全員が一つの目標に向かってつきすすむ集団、一つの意識、
考え方を共有する集団にしていく必要があるのです。
結局、経営目標とは、この人間の集団をいかにしていくか
という経営者の思い、意思そのものでなければならないのです。
コメント:悩みが核心をついているのかいないのか?
そんなことから悩みそうな低いレベルの私です。
稲盛塾長は、よく「心を高める」ことの大切さを訴えていらっしゃいます。
人を喜ばせる = 利他の心が大切なのですね。
私も税理士事務所の経営者として、、、
スタッフ全員を一つの目標に向かって進む集団には
まだまだ出来ておりません。
理念の共有と実践 まだまだ課題です。
今日も学び、今日も実践 そこから拓けると信じて
JUGEMテーマ:ビジネス
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P30
社長業を治めるものは、判断・決断の基準となる
心の座標軸を持っていることが一番大事だと思います。
私は創業の頃、
「人間として何が正しいのか」「原理原則に基づいて経営する」
ということを心の座標軸として判断基準におきました。
そして、常に自問自答を繰り返してきました。
その原理原則は何かというと、正、不正の判断基準、
または善悪の判断基準、公平、公正、
誠実、誠意、愛情、恥、同情、正義、優しさ、
厳しさ、正直、素直等々のベーシックな言葉で表せる倫理観です。
この倫理観を持っていなければ、ともすれば己の欲望が
物事の判断基準になるというケースが多くなりがちです。
人間の魂は、真・善・美という言葉で表される実態です。
ですから、人間が真実を求め、善きことを求め、
美しいことを求めるのは本来的なことなのです。
P35
よく「中小企業と吹き出物は大きくなれば潰れる」といいますが、
それはなぜかというと、企業の計数的、財務的な管理がしっかり
できないからなのです。
何をおいても一店舗ごとの独立採算、ユニット・オペレーションを
確立することです。
店舗別に売上も仕入も当日把握できるはずですから、
まず直轄の管理会計担当者をおいて貴方に数字が上がるようにします。
そして、店長から週次か月次で目標の結果報告を
受けるシステムをつくり、受けたらそれを評価する
人事システムを、同時に構築していかれたら良いと思います。
コメント:心の座標軸 判断基準を持つことは大切ですね。
この座標軸が一番試されるのは、、、試練の時なのかもしれません。
易きに流されたい状況 苦しい時こそこの座標軸に基づいて
正しい判断をする。
そのために、普段から正しい判断といろんなダムで緩衝材を作ることも
大切なのだと思いました。
また、飲食店や理美容院・エステなどのお店も一店舗しかない時から
いかに日次決算を実施するのか?
小さな時から仕組みを構築していくことで、大きくなっても
綻びにくい仕組みが出来上がるのだと思います。
JUGEMテーマ:ビジネス
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P16
人生は目標設定で決まる。生き様は単なるプロセス、
目標が違う貴方とそのプロセスを論じても意味がない。
目標が変われば生き様は変わるのです。
はて、貴方の目標は何で、それを成すための今の貴方の生き様は?
P24
どういう道を歩きたいか、どういう到達地点に至りたいかということが、
まず議論にならなければいけません。
「自分が目標とする到達点に行くためには、こういう生き様を
こういうプロセスを辿らなければ成せないのだ」という考え方をすることが大切です。
まず目標設定ありきなのであり、貴方が悩んでいるのは、むしろそれを達成する
プロセスの問題なのだということを自覚すべきなのです。
P26
目標が違うのに、そのプロセスを比べても意味がないのです。
コメント:人生も仕事も目標がありき。
目標が明確になるから、そこに至る手段も浮かぶもの。
今、悩んでいるのは・・・何を?
実現したい目標なのか?
そこに至るための手段・プロセスなのか?
適切な問いかけが出来なければ、適切な回答を得れないですよね。
自省の時間も大切ですね。
JUGEMテーマ:読書
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JUGEMテーマ:読書
68頁〜69頁
コストダウンを成功させるには、
「努力という尺度に常識という限界はない」という認識を貴方がもつことです。
貴方が製造に、「5%のコストダウンを」と言えば、必ず貴方の前に、
「必死に頑張った成果がこの原価です。業界でも〇〇%の製造原価がかかることになっています」
という常識がたちはだかります。
長い習慣、先代からのルール、業界の常識、その辺りをもう一度見直してみる。考えてみるのです。
つまり、常識といものを疑ってかかることが必要なのです。
良い例が、円高です。為替レートが10%振れる、値上げもできない。
それでもしばらくすると製造原価が下がっているという例は枚挙に暇(いとま)がありません。
理由を聞けば、
「その間は血の出るような努力をして、何とか落ち着いたのです」
という返事が返ってきます。
ならば、その血の滲むような努力をもっと先にできないのか、
仮に為替レートが120円ならば、100円と思ってやれば、
20%くらいのコストダウンができるはずです。
環境が変われば吹っ飛んでしまう常識、こんなものだという常識はどこにでもあるのです。
コメント:
本当に困った状況になって初めて努力するのでなく、稲盛塾長が仰っている
「土俵の真ん中で相撲を取る」ためにも、絶えず厳しい状況を想定して努力することが大切なんだと思います。
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